子育てマネコの節約ノート

イラストレーターマネコの子育てと節約ブログ

「女は出産すると変わる」夫婦関係の変化。可愛かった私よ、さようなら。

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息子はもうすぐ1歳を迎えます。初めての育児。この一年で私は別人じゃないかというくらい変わりました。
 
私は工場で勤めていたことがあるので、オジサンたちから「出産したら女は変わるよ~。鬼になるからねーマネコちゃんだって、絶対鬼嫁になるよ」なんて言われていました。
 
その当時は「えー嘘だ~私はなりませんよ~」なんて笑っていましたが・・・・。
 
あの時の私にこう言いたい。
「お前も出産したら変わる」(真顔)

恋人夫婦

今更こんなこと書くのも恥ずかしいですが、もちろん旦那が好きだから結婚したのです。疲れて仕事から帰ってくる旦那にとって居心地の良い場所になるようにとホカホカのご飯を用意して、毎日笑顔で迎えていました。
 
一緒にいる時間は楽しかったですし、穏やかな時間が流れていました。
 
お互いを気遣う余裕もあるので、上からモノをいうようなこともありませんでしたし、注意されて苛立つというようなことも滅多にありませんでした。
 
夫が沢山ご飯を食べている姿を見ては嬉しい気持ちになりましたし、寝顔も可愛いと思えていました。いびきも愛嬌です。
 

出産して激変した生活

しかし産後はどうでしょうか!!!
 
一時間かけて乳を飲ませ、一時間かけて寝かしつけ、一時間眠ってまた授乳。
この三時間おきのサイクルが24時間。睡眠は細切れ。
 
貴重な自分の睡眠時間も「私が寝ている間にこの繊細な生き物が死んだらどうしよう!?息してる!?」と、気になって眠れやしません。やっと眠れそう・・と思った頃に赤子が起きる。こんな毎日。

ものすごい緊張感と睡眠不足

睡眠不足は私から心の余裕を奪いました。
恐らくほとんどの人は、自分に余裕がないと他人に優しくできないと思います。
 
「赤子のお世話」と「最低限の家事」でもいっぱいいっぱい。ちょっとでも家事に文句つけられようものなら「なら自分でやってよ!!!」と、怒り大爆発です。
 
次第に可愛かった夫の寝顔も憎らしくて仕方が無くなってきます。
 
「私はこんな細切れ睡眠で、一日3時間くらいしか寝ていない。しかも続けて3時間ではない。細切れ3時間だ!なのに何でお前だけ自由に寝れる権利があるんだ!」という気持ちになってきます。人間だもの。それも睡眠不足の人間だもの。
 
特に休日の夜中に3時ごろまでゲームして翌日昼くらいまで寝ている夫に対しては怒り以外の感情が持てませんでした。
「せめて0時には寝て、翌朝お世話を手伝ってくれよ!何でお前のライフサイクル変わらないんだよ!」と。
 
産後数か月、母親にとって睡眠時間は貴重です。一体いつになったら連続5時間睡眠出来るんだろうってずっと考えています。私には手に入らない睡眠時間を無駄にしている夫にも腹が立って仕方がありませんでした。
 
こういう場面で可愛くお願いできればよかったのです。しかし、余裕のない私には無理でした。ひとつ気に入らないことがあると過去にしたケンカまで思い出して、怒りがどんどん増幅されていくんですよね。湧き上がる怒りとストレス。子供に当たれない怒りの矛先はすべて旦那のもとへ・・・。
 

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こんなケンカ腰の言い方ではうまくいくはずがない。こんな言い方で夫の心に届くわけがない。わかっているのに出来ない。
 
悪循環です。産前は言えていた「ありがとう」も言えなくなっていました。
 
「私はこんなに大変なんだからそれくらいやって当然でしょ!」という自己中心的な気持ちがあったからです。冷静に考えたら、そんな相手を大事にしようなんて思いませんよね。お互い自分のことしか見えていませんでした。

夫は同志であり、同僚であり、戦友になる

産前、私は夫に甘え、守られている立場にありました。
 
しかし、子育てを通して、夫が「私を守ってくれる男性」ではなく「子育てという使命を負った同志」に変化します。
 
産後は「この豆腐の角で頭をぶつけたら死んでしまいそうなか弱い生き物を一人前の人間に育て上げよ」というものすごく壮大なプロジェクトの担当になるのです。基本的にこのプロジェクトのメンバーは夫と私の二人だけです。
 
指導してくれる先輩もいませんし、方向修正してくれる上司もいません。
進んでいる方向はこれであっているのか?マニュアル通りにいかないぞ!?大丈夫なのか!?休日返上。不眠不休。24時間体制。  たった二人しかいない激務のプロジェクト。
 
自分が徹夜で仕事してるのに同僚が「定時なんで帰ってゲームしま~す☆あとお願いしま~す」なんて言って帰宅されたら、まあ、カッチーンときますよね。
 
「お前いい加減にしろよ」という気持ちと「もう全部私でやるわ!お前なんか必要ないわ!」っていう強がり。
そんな積み重ねが私から可愛げを奪っていきました。

育児は二人で協力し合うもの

いくら意地を張っても一人でする育児は本当にキツイ・・。
側にいるのに頼れない孤独感とか、虚しさとか、単純に「作業がしんどい」以上の、精神的な負荷がとても大きかったです。
 
うちの夫は伝え方を間違えなければ応えてくれる人です。そして結構そつなく何でもこなす人です。オムツ替えも、お薬を塗るのも、寝かしつけもスキル的には出来る人です。
 
産前は不快な思いをさせないように言葉を選んで丁寧に伝えていましたが、そこまでの余裕はなかったので
 
「ねえ、洗濯干すのと、ミルクあげるのどっちがいい?」「オムツ変えるのとミルク作るのどっちがいい?」
 
など、しなければならないことを提示して選択してもらうようにしました。
「これして!」とお願いするより「どっちがいい?」のほうがうちの夫には受け入れやすかったようです。
 
「私はこんなに大変なのにゲームばっかり!」なんて言った日にはまったく取り合ってくれなくなるので感情論はなるべく封印してスパッとお願いするのがポイント。(それでもこっちの苛立ちが溜まり溜まっているときは口に出てしまうこともありますが・・・)
 
手伝って貰うことにより「ありがとう」を伝える余裕もできてきました。

愛情の形が変わっただけ

1才を目前に控え、自分の意思で動けるようになった息子からは目が離せず、自分の自由になる時間は格段に減りました。しかし、産後直後よりはずっと楽になりました。それは睡眠不足が解消されたから。そして夫に頼るようにしたから。
 
一度強くなった私は以前のような可愛げのある人間には戻れないかもしれません。でも決して旦那が嫌いなわけではなく、愛情の形が変わっただけなんです。
 
子供が成長する喜びを分かち合うことが出来るのも夫だけです。
「変な顔した!今の見た?」なんて笑い合ったり、「すごい!ボール投げれるようになったんだね!」なんて小さな変化に心から喜んだり。
 
この幸せを共有できる相手。
子供の体調が悪いときは一緒に心から心配できる相手。
 
苛立つことは出産する前より格段に増えました。しかし、この人で良かったと思う瞬間も、幸せに思う瞬間も確かにあります。
そして子供が生まれる前に戻りたいと思ったことは一度もありません。
 
あまりに生活が変わってしまったので、とまどいの1年でしたが、これから新しい家族になってゆくのだと思います。
 
多分これからも私はどんどん強くなってゆくことでしょう。
出来ればかつてのようにお互いの気持ちを考えながら話が出来るように、そして強くなっても「ありがとう」は言える人間でありたいです。
 
実際中々難しいですけどね・・・。