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【出産!激痛すぎて敗北】結局和痛分娩で産みました

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出産と言えば無痛分娩か、自然分娩かが話題になることが多いですよね。
若い世代では比較的受け入れやすくなってきているものの、まだまだ私たちの親世代、祖父母世代には「自然分娩でなければ愛情が育たない」とか「痛みをこらえてするのが出産、無痛は甘え」なんていう人も多いです。
 
そのためか、無痛分娩を選択し、心を痛めているお母さんたちも多いようです。
 
私は和痛分娩で出産しました。

和痛分娩って?

無痛分娩と和痛分娩に明確な違いはないそうで、その定義は産院によって変わるようです。どちらも痛みを和らげ、リラックスして分娩する方法です。その方法も 硬膜外鎮痛方法や、静脈麻酔方法など、病院によって違いがあります。
 
和痛分娩は、完全に痛みを消すことはできません。私の出産した産院の先生は、「陣痛のMAXの痛みが100だったとしたら、50にまで下げることができる」とおっしゃっていました。
 
和通分娩の方法や価格は産院によって様々ですが、私の産院では、 以下の条件で和痛分娩を行っていました。
 
・追加費用は2万円
・点滴にて鎮痛剤の投与を行う
・最初から投与することも可能、途中で和痛に切り替えることも可能
 
痛み止めの投与のペースは自分でコントロールします。手元にスイッチを持たされ、スイッチを押すと痛み止めが投与される仕組みです。
 
痛み止めを投与できるのは分娩第一期(子宮口が全開になるまで)のみ。
いきみが必要な分娩第二期(子宮口が前回になってから赤ちゃんが産まれるまで)では麻酔が入っていると十分にいきむことが出来ないため投与出来ないとのこと。
 
つまり最後は自分の力で産み出さないといけないため、最後は結局むっちゃ痛い。
 
私は和痛分娩をするかどうか迷いがありました。
初産だったため、お産がどの程度の痛みなのかわかりません。「どのくらい痛いのか経験をしておこうかな」という気持ちもありました。
「お産は生理痛の激しいやつ」と表現する人もいて、「それなら何とかなるかも?」という気持ちもわずかにあったのです。
 
限界まで頑張って、もうダメ!と思ったら痛み止めを投与することも可能とのことだったので、とりあえず和痛の説明だけ受けて、投与するかどうかはその場で決めることにしました。

和痛分娩での出産体験記

最初は軽い生理痛程度で「これ陣痛なの?まさか~」という軽いところから始まり、あれよあれよという間に冷や汗をかくような痛みに変化。夫に付き添われ、深夜2時ごろ入院しました。
 
翌朝、両親が駆け付ける頃には口がきける状態ではありませんでした。息をするだけで精いっぱい。
もうこの頃は「早く産まれろ!!」以外のことを考える余裕もなく、テレビの音や、家族の笑い声が全部不快に聞こえていました。
 
こっちは・・死にそうなんだよ!暢気にお菓子食べて笑ってるだけなら出ていってくれ!!!
 
って思っていました。もう、痛すぎて自分のことしか考えられなくなります。
痛みを逃すために夫の手を強く握っていたのですが、夫が「痛い痛い!!」というたびに
 
うるせぇ!!!我慢しろ!!!こっちはもっと痛いんじゃぁあああああああ!!!!!!
 
って思ってましたね。声に出す余裕なんてないので心で叫んでいたんですけど・・こんな感じに自分を見失っていました。
 
こんなに痛いのに子宮口が全然開いていないと言われて絶望。
 
私の出産した産院の助産師さんはみんなとても優しく励ましてくれました。「辛かったら和痛にしてもいいんだよ。大丈夫?頑張れる?」と度々声をかけてくれました。
 
 
陣痛開始から10時間後 、痛みで息が出来なくなります。
 
母親学級で安産のポイントは「呼吸だ」と教わっていました。
目を閉じると感覚が痛みに集中するため、出来るだけ目を開けて、ひたすら呼吸に集中すること。
 
ただ陣痛がこのレベルまで来ると、呼吸に意識を集中しようとしても、すぐに意識が途切れてしまいちょっと気を抜くとすぐ息が出来なくなります。これがかなり苦しい。激痛に耐えながら海でおぼれてる感じ。
 

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 葛藤を始めて15分で負けました(はやっ)

いざ、和痛分娩に切り替え!!!

 
ついに鎮痛剤の投与です!!!
先ほどまでの痛みが嘘のようです。先生は100の痛みが50になると言っていましたが、私の体感としては0です。ゼロ!
あってもちょっとした生理痛程度です。すごく眠くて気持ちがいい感じでした。 もうずっとこのままでいたい・・と思うくらいです。
 
陣痛の強さを示す計器はえげつない数値を叩いていたので本当は痛かったのだと思いますが和痛のおかげでちっとも痛みを感じませんでした。
 
和痛分娩にしてよかった・・・先ほど心の中で悪態をついていた夫に対しても天使のように微笑むことが出来ます・・・。さっきはごめんね・・夫・・。
 
まぁ、先に100の痛みを経験した後に投与したからそう感じただけで、最初から投与してたらやっぱり痛いと感じたかもしれませんが。
 
ただしひとつ副作用がありました。和痛分娩の副作用として、吐き気や頭痛、嘔吐があります。私の場合は吐き気と嘔吐でした。
 
副作用が全くない方もおられますし、副作用との闘いがつらいという方もおられるそうです。私の場合嘔吐は一回だけでしたし、つわりの吐き気より軽かったのでそこまでつらさは感じませんでした。
 
この天国期(勝手に命名)を経て、最終段階へ。最終段階が近づくにつれて、鎮痛剤の力より陣痛の力が勝ってきました。本当に痛み止め入ってる?点滴切れた?と思うくらい、ボタンを連打してもちっとも痛みが和らぎません。
 
そして分娩第二期へ入るため鎮痛剤投与の停止。ここから先は自分の力で捻りださなければなりません。この時の痛みは正直覚えていません。
 
必死だったので記憶がとぎれとぎれですが、ここからは体感30分くらいで出てきたと思います。(実際どれくらいかかってるのかはわかりません)
あっという間の出来事。無事3500gの元気な赤ちゃんを出産することが出来ました。

私は和痛分娩にして正解だった

出産後、産院の先生から「和痛分娩にして正解でしたね。鎮痛剤のおかげでリラックスして産道が開きましたから。和痛じゃなかったらもっと時間がかかって赤ちゃんもつらかったと思いますよ」と言われました。
 

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無痛(和痛)分娩は「自分自身が楽になるためのオプションのようなもの」だと思っていました。 もちろん痛いのは怖いし辛い。だから和痛にすることを決心しました。 でも、スムーズなお産をするための有効な手段のひとつでもあったんですね。
和痛のおかげで赤ちゃんにとっても負担の少ないお産になりました。
 
あの痛みを上回るのかと思うと自然分娩をされた方は本当にすごいと思います・・・しかし、だからと言って、自然分娩のほうが優れているわけではありません。お産に優劣をつける必要はありませんよね。みんなそれぞれのお産を大切にすればいいと思います。

最後に

これはあくまで私の体験記です。出産は100人いれば100通りの物語があります。ただのひとつとして同じ出産はありません。
 
痛み止めが全く効かない方もいらっしゃいますし、いきみが出来ず、危険な状態に陥ったという体験談を見たこともあります。赤ちゃんの呼吸が弱まったりする例もあるそうです。
 
お産にはリスクがあります。大切なのはメリットやデメリットをきちんと確認して納得してから行うことです。
 
私は無事に出産することが出来ましたが、私は医者ではないので無責任に「和痛おすすめですよ!」とは言えません。あくまで体験談の一つとして参考にしていただけたらと思います。かならず主治医の先生に相談してよく確認してから決断してくださいね。